ヨーロッパの旅24 オランダでB先生のマスタークラス。
今日はB先生について。
B先生はオランダ人。30代の女性で、ご主人もチェリストです。
レッスンで言われたのはこんなこと↓
■チューニングについて
・寒いところから暑いところなど気温が変わるとチューニングが狂いやすい。ラレソドとやっているうちにまたラが変わってしまう。演奏の半分の仕事がチューニングだと思ってきっちりチューニングを。
■まずはスケール
・スケールというのはウォーミングアップ。
・ノンビブラートの練習もいいけど、ビブラートは曲の中で出てくるのでちゃんと大きな音を響かせてビブラートをかけて両方の練習する。
・今は若いからいいけど、歳を取ると腰痛が出てくるチェリストがたくさんいる。だから背筋はいつも伸ばすように。
■エチュード(グリュッツマッヒャー6番)。
《1日目》
・長くて退屈(全部で5ページある)、それを知っているわけだから、大げさに楽しく弾きましょう。
・もっとブリリアントな音を。
・コンサートホールの一番うしろの人に向けて演奏をする気持ちで。
・5ページもある曲だから最初から最後まで、1メートル前の人も一番うしろの人も楽しめるように。
・オランダの地形みたいに退屈にならないように、日本の地形のように富士山があって川があって起伏があるように弾きましょう。
・弓を節約して。弓の向き(特に弓先)が歪まないように。
《2日目》
・昨日と違ってちゃんと音楽的に楽しくなってる。でももっともっと楽しくできる。
・ウォーミングアップとしてスタッカートでの練習。音が鼻声のように聞こえる。特に弓先。
・スタッカートは元々レガートからきているので、レガートのオバケがスタッカートだと思って。なので弓がジャンプしたり離れたりはしない。圧力はかけたまま、弓を動かす。
・スタッカートで音階を弾いてみる。噛み付いた音をしっかり出す。圧力をしっかりかけ続ける。これを毎日やりましょう。
・弓の先になるとより気をつけて音を出さないといけない。
■曲について
・暗譜で弾ける曲は暗譜で。最初は作曲家の描いたとおりに演奏しないといけないのでちゃんと楽譜を見ないといけないけど、3ヶ月も経っていたら見なくてもい
・物語を描いてほしい。コンチェルトのなのでもっと大きく弾く。間奏のところはオーケストラに向かって受け渡しの宣言をする感じ。
・音程が顕微鏡レベルで合っていないと音楽として認められない。
・指を押さえたあとに離す練習。指板だけでも音がなるようにフォイヤールのエチュードブックで練習してみましょう。
・ロストロポーヴィチのエピソードで彼は角砂糖を小指でつぶせた。それぐらい指の力が強かった。
・レッスンの最後に先生に言われたことをしっかり思い出して曲を弾く。
・高いところから戻るときに音程が怪しいので気をつける。
■レッスン後
・2日目の演奏はちゃんと私の心を捉えました。もしかしたら初日は頭が寝てた?
・音が上がるときは大丈夫だけど、下がるときが音程が怪しいのでそれが今後の課題。
・子供は指が動く分、ファンタジーやイマジネーションを忘れがちなのでそこを大事にするように。
・想像力のないチェリストにならないように。想像力があるかないかは音を聞けばわかる。
↑
みたいなレッスンでした。
B先生のレッスンは、定期的に子供が退屈しないように面白い例え話をしてくれたり、言葉もすごく理解しやすいので、あっという間にレッスンが終わりました。
いいレッスンでした。
さて昨日は、久しぶりのレギュラーレッスンでしたが、
先生
「学校休みになったね。チェロはちゃんと練習してる?」
子供
「はい。いつもの倍ぐらいの時間、練習してます。」
先生
「そうなの?じゃあ課題曲1つ追加しようね。」
…。
…ブラック。
先生、超絶ブラック。
とはいえ、子供も短期間で課題にある方が刺激的でとても楽しいみたいです。
私は楽譜の読み込みや整理でてんやわんやです。
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