2020年4月29日のスッキリ(日テレ)に小学5年生の天才チェロ少年として平井祐心(ひらい ゆうしん)くんが登場!

ゴールデンウィークの真っ只中、いかがお過ごしでしょうか。

今日のお昼にNHK-FMでグループサウンズ特集が放送されていて、ついつい歌っちゃいました。そしてザ・カーナビーツの『好きさ好きさ好きさ』の高音決め歌詞「おまえのぉ~すべぇ~てぇ~」で喉を少し痛めちゃいました。


さて、昨日の日テレ朝の番組『スッキリ』に天才チェロ少年として平井祐心(ひらい ゆうしん)くんが出演されていました。

こんなご時世なのでリモート出演でしたが、『ゴールデンまなびウィーク』という特集で“音楽界の新しいチカラ”を学ぶというもの。


まずは天空の城ラピュタに出てくる『空から降ってきた少女』をチェロで弾く祐心くんが映し出されます。これの歌詞がついたバージョンが『君をのせて』ですね。「あの ちぃ~へいせ~ん」のやつ。


そして輝かしいコンクール実績を紹介。世界60カ国から参加する国際コンクールで第1位に輝くなど素晴らしい経歴です。あとは何と言っても去年の『金の卵』でソリストに選ばれたこと。その『金の卵』コンサートの様子はこちらの記事から。

映像では『金の卵』コンサートでオーケストラをバックに祐心くんがサンサーンスの『チェロ協奏曲第1番第1楽章』を弾く姿が映し出されます。

そして『金の卵』のオーディションにて審査をされたチェリストの海野幹雄さんが登場。当時の様子を語り始めます。

海野さん
「オーディションをしたときに審査員全員が度肝を抜かれたんですね。」

『金の卵』オーディションのチェロ部門は上限22歳までという広めな年齢制限にも関わらず最年少ソリストとして大抜擢!ちなみにファイナルに残っていたのは先日、服部真二賞を獲得したこちらも期待の若手チェリスト鳥羽咲音さんと東京藝術大学の石井奏さんという凄いメンツ。その中で祐心くんが決まったんです。


そして番組からいくつかの質問。

“チェロをはじめたキッカケは?”

祐心くん
「2歳ぐらいのとき、近所でヴァイオリンを弾いている人がいて音がいつも聞こえてきて、興味を持ってヴァイオリンの体験レッスンに行きました。横にチェロがあって心を奪われました。」

音楽教室でチェロと出会い、大きさと音色に一目惚れしたのがキッカケ。遊ぶときも寝るときもいつもチェロと一緒だったそうです。


“他の楽器にはないチェロの魅力とは?”

祐心くん
「音域が広くて5オクターブあってどんな音も出せる。ソリストもオーケストラも室内楽もやりたいことが何でもできる楽器です。感じたことを自由に表現できて音色が美しいです。」


“チェロを習う中で悔しかったことは?”

祐心くん
「弾きたい曲がいっぱいあって、どれも3歳の僕には難しかったので“何で弾けないんだ”っていつも思っていました。毎晩遅くまでチェロを抱えて音を探していたので、いつも幼稚園に遅刻していました。」

今は天才的な演奏を披露する祐心くんも習い始めは上手く弾けなかった。しかしその悔しさから夜11:30まで熱心に練習。遠足に置いていかれたこともあったという。

チェロを始めて2年。5歳になったときのレッスン映像が流れます。現在も祐心くんが師事する上森祥平さんと一緒にブレヴァールのチェロソナタ・ハ長調を演奏していました。スズキのチェロ教本第4巻の曲ですね。

10歳になった今では速いテンポの曲も華麗に披露。映像ではポッパーの『ハンガリアン・ラプソディ』を弾いている姿が映し出されます。

練習時間は毎日平均2時間。質を大事にし、休まず集中して練習してるそうです。


“チェロの他には何が好きですか?”

祐心くん
「車が好きです。特にロールスロイス、ランボルギーニ、フェラーリが好き。エンジン音に余計な雑音がなくいい音がします。」

祐心くんは人一倍音に対する意識が高い絶対音感の持ち主。耳の良さは音楽家にとって大切な資質の一つです。そして英語とドイツ語を話す祐心くんが流れます。

祐心くん
「外国の言語は面白いです。発音が音楽みたい。」

『のだめカンタービレ』でも主人公ののだめがフランス留学をしたときに最初はまったくフランス語ができなかったのですが、持ち前の耳の良さを生かして、アニメ『プリごろ太(フランス語Ver.)』であっという間にフランス語を習得する場面がありましたよね。

今の時期にのだめを再放送して欲しいなぁ。玉木宏さんの千秋さんが絶品過ぎるのよ。しかも傲慢なチェリスト役に向井理さんという豪華すぎるイケメンキャスティング!やっぱり真澄ちゃんがいろいろあって放送できないのかしら…。


そして祐心くんの最大の魅力、“表現力”について。

普段は人見知りで引っ込み思案という祐心くん。でもチェロの演奏では自分の気持ちを素直に表現できるそうです。

祐心くん
「チェロを弾いているときには色々な映像が浮かびます。楽しかったり悲しかったり、その曲のイメージで自然に変わっていきます。」

祐心くんの表現力について、再び海野さんが登場。

海野さん
「もちろん演奏の技術も長けているんですが、でも表現なんです。彼はチェロを使って歌っているみたい。これは一種の天才なのかなって感じる。才能に出会った感じ。」


“将来の夢はなんですか?”

祐心くん
「僕は虫博士の音楽家になりたいです。虫は行動がかわいくて、近くにある石や砂・葉っぱなどを使って自分で巣を作ったり、いろんな工夫をするので面白いです。」

音楽の道を極めるのかと思いきや、大学で学びたいのは『虫』について。チェロと同じぐらい虫が大好きだそうです。現在、自宅ではおよそ20種類の幼虫やサナギを飼育してるそうです。

祐心くん
「家で飼っているカマキリが脱走して、ピアノの上を歩いてることもありました。夏はいつもコオロギを10匹以上飼っています。オスは鳴くので鳴き声の違いで1匹ずつどの子が鳴いているのかがわかります。」


現在、新型コロナの影響でコンサート6件が延期になり、通常のレッスンが受けられない状態。そんな状況の中、

祐心くん
「レッスンはスカイプでやっています。スカイプのいいところは安全に家にいてアドバイスをもらえること。欠点は細かな表現・音色・質が伝わらないこと。」

現在は今までの復習などできることを続けて頑張っているそうです。


最後はニュー・シネマ・パラダイスのメインテーマをリモートLIVE演奏で披露。

演奏後、

祐心くん
「とても気持ちよく弾けました。美しい自然のイメージで、映画のイメージも考えて弾きました。」


別室出演の所ジョージさん
「なんか80年ぐらいの人生観が伝わってきたね。10歳の方ですよ。やっぱ感性とか好奇心とか凄いね。」

加藤さん
「今後の目標を聞かせてもらえるかな?」

祐心くん
「いろんなオーケストラといろんな曲を演奏したり、いろいろなことをしたいです。」


リモート出演だったので音質が…もっといい音で聴きたかった…。コロナが収束したらぜひスタジオで披露して欲しいです!


そして番組の最後あたりで

天の声(山里さん)
「所さんはどんなことを教わりたいとかあるんですか?」

所さん
「子どもたち(同日にガールズグループ“Nizi Project”の発掘オーディション最終韓国合宿も放送)にいろんなことを教えてもらいましたよ。楽しくないと先が続かないよね。だからやっぱり楽しまないといけないんだわね。目標が上手くなるのなら、あのチェロの子だって下手なところから入ってるわけで、下手なことでもやりださないと上手くならないってことなんだよね。」

杉野遥亮さん(所さんと同じ別室スタジオ)
「僕もチェロをやってみたい人生だったなぁって言ったら、所さんが横から“いやぁ最初は下手なもんなんだから、やっぱり始めることが大事なんだよ”って言ってくれて。」

天の声
「じゃあ(チェロを)始めちゃうかもしれない?」

杉野さん
「そうですね。もしかしたら。」

所さん
「あの子が偉いのは、虫も好きだしチェロも好きでしょ?なのにチェロの中で虫を飼わないから偉いんだよ。」

スタジオ大爆笑。そして放送が終了。


杉野さん、チェロ始めるのかしら?『らららクラシック』の司会をされている高橋克典さんも大人になってから、番組がご縁で出会ったチェリストの長谷川陽子さんに教わっていますよね。イケメンチェリストがどんどん増えていったら…嬉しすぎる…。


番組の中で祐心くんが飼っていたコオロギですが、とおい昔、私もコオロギを飼っていたことを思い出しました。

あれは小学校3年か4年の頃、理科の授業で『虫の声を聞こう』みたいな単元で、校庭にみんなで虫を捕まえに行き、本当は鈴虫を捕獲したかったんですが見つからず。そのへんにたくさんいた手頃なコオロギを捕獲。最初は鈴虫の代わりぐらいにしか思ってなかったんですが、教室で鳴くその声に心を奪われました。

で、家に帰って速攻で虫かご的な箱(ハッピーセットでもらった緑のバスケットと黄色のバスケット)を2つ持ち出して近所の公園で2匹を捕獲。網なんてないし、虫はわりと平気なので、もちろん素手で。

これでコオロギサウンドは私の手中に!なんて大興奮。冷蔵庫からキュウリを持ち出してエサをあげて、コオロギサウンドを豪華に味わうために枕元の左右に虫かごをセット。まさにコオロギのステレオサウンド!子供なんで悩み事なんかないし、そのまま爆睡。

そして朝を迎える…。


おはようコオロギたち。

きっと私が寝てる頃に鳴いてるのよ。恥ずかしがり屋なんだな、かわいいやつらめ。


そんな日が何日が過ぎた頃、あることに気づきました。

「あれ?もしかして鳴いてない…?」

そうです。

お察しの通り、私が捕獲したのは2匹ともメス。それに1週間も気づかないマヌケさ。ただただ鳴かないコオロギのメスと枕元で添い寝してただけ。逆ドリカム状態…いや私も女だからキャンディーズ…いや、うしろ髪ひかれ隊か…それともribbonかMi-keか。(←女性の3人組が昔も今も大好き)

しかも同室だった虫嫌いな姉に気づかれて糾弾される始末。さらに緑のバスケットは自分のものでしたが、黄色のバスケットは姉のやつ。勝手に拝借したことにより火に油を注ぐ、いや…あれは理科の実験で亜鉛と塩酸で水素を発生させビンに集めて、それに線香を投入したらめっちゃ爆発してビビるやつぐらい怒ってました。

化学式で表すと

Zn(亜鉛)+2HCl(塩酸)→ ZnCl2(塩化亜鉛)+ H2(水素)です。

バスケット…ちょうど空気穴も空いていたし、持ち手もついてるし、手頃なサイズだったんですよね…。

もはや鳴かなくてもガサガサ動くコオロギの生活音に癒やされていたのに有無を言わせず近所の公園にリリース命令がくだされました。

コオロギの鳴き声を聞き分けられる祐心くんとは、素質もまわりの環境も大きな違い。


他にも祐心くんは2歳の頃の記憶がしっかりあって、チェロを始めたときの心境を今でも覚えていましたが、実は私にも2歳の記憶があるんですよ。

あれは家族旅行で愛知県犬山市に訪れたとき『お菓子の城』という名前だけで子供は3時間ぐらいはしゃいでいられそうな場所に行ったんです。さぁ車を降りて建物の中に!って思ったら誰かに右耳を引っ張られたと同時に激痛が!

なんと隣の若いカップルが車のドアを閉めるときに私の耳を巻き込んだんです。今でも覚えているあのときの痛み…。今思い出してもどうやって巻き込んだ&巻き込まれたのか本当に謎。気がついたら右耳がドアに挟まれてたんですよね。食パン食べながら走ってるカワイコちゃんと曲がり角でぶつかるぐらいありえない出来事。

・右耳を車のドアに挟んだ痛み、
・左足の指を鉄製の分厚い扉に挟んだ痛み、
・バイクに乗っていて右肩近くを骨折したときの痛み、

は私の人生の3大痛み。いつでもどこでも思い出せるあの痛み。この先の人生、3大痛みが上書きされないように、もしくは4大5大にならないように生きていきたい。それが私の今後の目標です。

記憶の内容が低レベルすぎるし、目標レベルも低いわ…。


『スッキリ』放送で巣ごもり生活がとても楽しい時間に変わりました。こうやって素晴らしい才能を取り上げてくださって本当に嬉しい。ありがとうございます。素敵な放送回でした。


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