ヨーロッパの旅6 ロイヤルオペラハウスで金子扶生さん主演のバレエ『眠れる森の美女』を見る。

昨日からの続きです。


このブログがご縁で仲良くなったお母さまにロイヤルオペラハウスまで案内していただくことに。

パディントン駅からピカデリーサーカス駅で乗り換え、コベントガーデン駅へ向かう。

ここで親子専用ゲートのことを聞かされて、やっと納得!ガイドブックってだいたい大人の女子旅仕様で書いてるから、わかんなかったです。


初ロンドンの地下鉄!

中学の英語の授業でイギリス英語とアメリカ英語の違いの単元があり、そこで習ったのがイギリスの地下鉄『Tube』とアメリカの地下鉄『Subway』。

あ、あのとき習ったチューブが目の前に来る!

チューブ来たー!(←帰宅ラッシュで人が多くて写真撮り忘れた)

ロンドンの地下鉄ってわりと汚い…。そして狭い…。


ちなみにロンドンで地下鉄が開通したのは約150年前。当時はトンネルの建設技術が発達していなかったため、地表に大きな溝を掘り、上から蓋をする手法だったそう。

1890年代に入るとシールドマシンが登場。地表に溝を掘らなくてもトンネルをつくれるようになったものの、まだまだ技術力は低く、直系3.5メートルほどの小さな丸いトンネルしか掘ることができなかったそうです。

当時の交通手段といえば馬車やバスがまだまだ主流。鉄道会社は少しでも多くの乗客を呼び込もうと、人々に愛される愛称を考案。「チューブ」と「シリンダー」でかなり迷ったそうですが、結局前者を選択し、運賃が2ペニーであったことから「Twopenny Tube」と新聞各紙や街角のポスターなどで宣伝したことが始まりのようです。

当時の規格のままなのでロンドンの地下鉄はかなり狭いんです。


日本だったら愛称が

「竹に入った押し出すタイプの水ようかん」

になってたかもしれん。あれ大好きなんだよね…ワクワクするし美味しいし…。

なんて思っていたらコベントガーデン駅に到着。


エレベーターが混んでいたので階段で行きますか?と提案したら、そのお母様が

「コベントガーデン駅の階段は使うなって言われてます。なぜならビルの5階分の階段をのぼらないといけないから。」

ひぃ!一人なら絶対に罠にハマってた!危なかった!

そして着いてすぐそこにロイヤルオペラハウスが。
ロイヤルオペラハウス

ここがあのロイヤルオペラハウス!

デカすぎて写真のフレームに収まりきらない。

ロイヤルバレエ学校とロイヤルオペラハウスをつなぐ『夢の架け橋』があったり。

夢の架け橋

あとは撮影NGでしたが衣装部屋が外から見られたり。


オペラハウスを案内していただいて、お母様とはお別れ。

ちなみにロイヤルオペラバレエのチケットはこちらの公式サイトから。申し込み完了後にスマホ画面にQRコード画面が出てくるので、それを見せると入口の人がピッとしてくれます。

日本もネット予約ができて現地で直接ピッとやる仕組みをもっと普及させてほしいなぁ。引き換えとか受け取りとか手数料とかめんどくさいもの。

そしてなんとたまたま行った日にオーロラ姫役を日本人の金子扶生(かねこ ふみ)さんが演じるという(しかも代役での配役)めちゃくちゃラッキーな日。


写真暗くてすみません。

扶生さん。めちゃくちゃ上手でした。出てきた瞬間に会場から拍手。5階席から素人の私が見てもオーラや動きが違いすぎる。バレエ詳しくないけど私でもわかりました。その違いが。素晴らしかったです。


ちなみに幕間でトイレに入ろうとしたら、現地のご婦人に「ちょっとあなた!」となぜか必死に止められて、何で止められてるのかわからずトイレのドアを強行突破しようとしたら、

そのドアから男性が出てきました…。


婦人も私も大爆笑。なるほど、このドアは男子トイレだったのか…。婦人も「だから言ったじゃな〜い」みたいなリアクション(+ウィンクもくれた)。婦人ありがとう。

こっちのトイレの男女マークは色が同じで、女の人の形が「ちょっとスカートが広がってるかもな…」ぐらいの控えめ台形スカートなので見慣れてないとわかりづらい。

もっとギャザーたっぷりのバンバンの裾の広がったフレアスカートにしてほしい。


そして幕間にみんなアイスを食べる習慣があるらしく、ロビーにはロイヤルオペラハウスオリジナルのアイスを食べる人だらけ。

夏場のサーティワンのお店よりアイス密度高いぞ。しかも幕間って15分しかないぞ。

冷たい食べ物が苦手な私は普段、雪見だいふくもハーゲンダッツもちょびちょび半分ずつ食べて2日かけて完食するんだけど、みんなすんごい勢いで食べてる。今、1月ですけど。外めちゃくちゃ寒いんですけど。


そして第3幕がはじまります。

バレエの演目で好きな場面はそれぞれあるのですが、眠れる森の美女で私が大好きなのは第3幕の猫のところ。

あの祝ってんのか祝ってないのか、ただひたすらに怪しい感じが大好きなんですよね。あとは猫のクセのある振り付けが大好き。

ちなみに最初は2階席を取ろうとしましたが、子供は時差で寝るだろうと5階席を購入。これが大正解!後ろだと舞台の奥までしっかり見れるし、案の定、時差ボケもあり子供は寝てました。

大満足のロイヤルバレエでした。生きていてロイヤルバレエが生で見られるなんて、(しかも日本人の扶生さんが主役という本当に幸せな日)考えたことなかったので、快く送り出してくれた主人に感謝です。


帰りは行きに来たルートを逆に帰りました。地下鉄の乗り換えルートがシンプルでわかりやすい。

そして大満足のロイヤルバレエのあと、地下鉄にてピザを持った変な雰囲気の男の人が乗ってきて、

「こ、これはファイナルファイト的な闘いがはじまるのでは!」(実際にピザは体力回復アイテム)

とワクワクしてたら、

「俺は食べるものもない!仕事もない!明日からの生活はどうしたらいいんだ!」

みたいな演説を大声ではじめたのでビビってたら、みんなポケットから小銭を出してその人に渡しはじめました。


マジですか…。


飲み屋でのバイト初日にアル中のお客が暴れて無銭飲食をしたあげく警察が来たり、

また別の飲み屋でのバイト初日に空手有段者の酔っ払いが暴れて従業員が負傷して警察が来たり。

過去の経験から初日に変なおっさんに出くわす運がついている私。


まさかのロンドンでも発動か…と思いつつ、両替したてでお札しかなくコインもないので、持っていた飴をあげることに。

渡すときに
「春日井のミルク&ハーブのジャパニーズのど飴。のど飴ってバカにしないで。ミルク味でお腹を満たしつつ、のどがスッキリする飴よ!日本のめちゃくちゃ美味しい飴だからね!形は貝!日本のロングセラー商品だからね!」

なんてことは言いませんでしたが、

「コイン持ってないから、これどうぞ」って渡しました。

微妙な顔されましたけど…。


そんなロンドン初日でした。


ちなみにロンドンのチェロっ子お母様にお土産としてお渡ししたのは日本のルマンドとチョコリエール率いるブルボン菓子(めちゃくちゃ喜んでくれました。あとで聞いたら久しぶりのルマンドの美味しさにビビり、家族でチョコリエールの争奪戦が起きたらしい)と、伊藤久右衛門の抹茶かぷちーの。

この日の子供の日記には
「眠れる森の美女を見に行った。主役の人のダンスは群を抜いていてすごくて息をのんでしまった。」

↑オーロラ姫より寝てましたやん…。息を飲むどころか深呼吸しまくりでしたやん。それでも少しの間の起きている時間で大感動したらしいです。よかったよかった。

明日は

「ロンドンの楽器屋さん。そして、南方先生!ペニシリンでございます!」

の巻です。

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