第89回(2020年)日本音楽コンクールのチェロ部門、第一予選、第二予選を経て、本選出場者が決定。
第一予選は東京のトッパンホールにて9月21日から23日。
第二予選も同じく東京のトッパンホールにて9月24日に開催。
今年の審査員は
秋津 智承さん(相愛大学大学院・NHK文化センター広島教室講師)
菊地 知也さん(桐朋学園大学、桐朋学園芸術短期大学非常勤講師)
北本 秀樹さん(桐朋学園大学非常勤講師)
銅銀 久弥さん(NHK交響楽団次席奏者、桐朋学園大学院大学教授、洗足学園大学非常勤講師)
中木 健二さん(東京藝術大学音楽学部准教授)
花崎 薫さん(愛知県立芸術大学音楽学部教授、名古屋音楽大学客員教授)
藤原 真理さん(71年第40回日本音楽コンクール第1位、78年第6回チャイコフスキー国際コンクールにおいて第2位)
松波 恵子さん(桐朋学園大学非常勤講師)
山本裕康さん(京都市交響楽団特別首席奏者、セントラル愛知交響楽団客演首席奏者、東京音楽大学専任講師)
第一予選参加人数は63人。
課題曲は
下記の(1)(2)(3)を演奏すること。(1)(2)の演奏順は任意だが、(3)は最後に演奏すること。
(1)J.S.Bach:Suites for solo cello, BWV1008~BWV1010
J.S.Bach:無伴奏チェロ組曲 第2番~第4番
上記の組曲から選択し、PreludeとSarabandeを演奏すること。
※Sarabandeは繰り返しあり
(2)Popper:High School of cello playing, Op.73
ポッパー:チェロ奏法の上級教本 作品73
No7、No.21、No.34の3曲から1曲を選択し、演奏すること。
(3)下記(a)(b)から1曲を選択し、演奏すること。
(a)Schumann:Adagio and Allegro Op.70
シューマン:アダージョとアレグロ 作品70
(b)Tchaikovsky:Pezzo capriccioso Op.62
チャイコフスキー:カプリッチョ風小品
第二予選の課題曲は以下の4曲から。
・ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第3番 イ長調 作品69
・ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第5番 ニ長調 作品102第2番
・ブラームス:チェロとピアノのためのソナタ 第1番 ホ短調 作品38
・ブラームス:チェロとピアノのためのソナタ 第2番 ヘ長調 作品99
まず第一予選通過者は以下の11人、第二予選で弾いた曲も載せています。
石井 奏さん(ブラームス1番を選曲。東京藝大4年、2019年学生音コン大学の部第1位)
牟田口 遥香さん(ブラームス2番を選曲。東京藝大3年、2015年学生音コン高校の部第2位。2016年ビバホールチェロコンクール第2位)
北村 陽さん(ブラームス2番を選曲。桐朋女子(男女共学)1年、2017年若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール優勝)
佐藤 桂菜さん(ブラームス2番を選曲。ジュリアード音楽院在学中、2015年日本クラシック音楽コンクール中学生チェロの部 第1位)
柴田 花音さん(ブラームス2番を選曲。東京藝大 → カナダ・グレン・グールド・スクール在学中、2016年学生音コン高校の部第1位)
西田 翔さん(ベートーベン3番を選曲。桐朋女子(男女共学)1年、2019年泉の森ジュニアチェロコンクール中学部の部 金賞)
安保 有乃さん(ブラームス2番を選曲。東京藝大修士2年、2018年ビバホールチェロコンクール第3位。2016年学生音コン大学の部 第2位)
黒川 実咲さん(ブラームス2番を選曲。桐朋学園大学卒、2009年泉の森ジュニアチェロコンクール高校生以上の部金賞。2013年学生音コン大学の部 第2位。)
藤森 洸一さん(ベートーベン5番を選曲。東京藝大3年、2019年学生音コン大学の部 第2位)
広田 勇樹さん(ベートーベン5番を選曲。東京藝大卒、パリ地方音楽院修了、2018年ビバホールチェロコンクール第4位。)
泉 優志さん(ブラームス2番を選曲。東京藝大2年、2016年学生音コン高校の部 第3位)
そして第二予選を通過して本選出場者は以下の5名。
広田 勇樹さん(東京藝大卒、2018年ビバホールチェロコンクール第4位。)
泉 優志さん(東京藝大2年、2016年学生音コン高校の部 第3位)
柴田 花音さん(東京藝大3年、2016年学生音コン高校の部第1位)
藤原 秀章さん(東京藝大卒、ベルリン芸術大学在学中。2017年日本音コン第3位。2013年学生音コン大学の部 第1位。2016年ビバホールチェロコンクール第1位。)
水野 優也さん(桐朋学園大学卒、ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学在学中。2014年日本音コン第3位。2015年東京音楽コンクール弦楽部門第1位)
第二予選出場者13名のうち、
ブラームスの2番を弾いたのは7名、
ブラームスの1番を弾いたのは3名、
ベートーベンの5番を弾いたのは2名、
ベートーベンの3番を弾いたのは1名。
本選に残った5名の出場者に絞ると、
ブラームス1番が2名(藤原さん、水野さん)、
ブラームス2番が2名(泉さん、柴田さん)
ベートーベンの5番が1名(広田さん)。
ん?第一予選通過者に藤原さんと水野さんいたっけ?と思っていたら、過去に日本音コンで3位以内だった人は第一予選免除だそうです。
第一予選が終わったあとすぐに第二予選。なんてハード…。しかも今年は新型コロナの影響で演奏会やコンクールも中止、動画提出などイレギュラーなことがたくさんあって、海外留学組の方もいつ帰国できるかわからない状態だったり、本当にみなさん大変だったと思います。
ちなみに第二予選の演奏は10月15日(木)午前7:25~9:15にNHK-FMで放送予定です。チェックせねば。グーグルカレンダーに入れねば。
本選の課題曲は以下の3曲から選ぶ方式。
・シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 作品129
・エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85
・ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 変ホ長調 第1番 作品107
2017年第1位の香月麗さんはシューマン、
2014年第1位の佐藤晴真さんはエルガー、同年第1位の森田啓佑さんもエルガー、
2011年以前は課題曲が1曲のみでハイドンのチェロ協奏曲第2番ニ長調、第1位は岡本侑也さん、
2007年の課題曲もシューベルトのアルペジョーネ・ソナタ1曲のみで、第1位は伊東裕さん。
本選は10月27日(火)東京オペラシティコンサートホールにて行われます。今年の結果はどうなるか今から楽しみです。
予選会場のトッパンホールは印刷博物館が併設されていて、いつも面白い企画点をやってるんですよね。リニューアルして開館のはずが新型コロナの影響でずっと延期になっていたのですが、10月6日にオープン予定だそうです。こちらも行きたい。
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